- 労働経済学
学位(取得校)
- 経博(大阪大学)
研究テーマ
労働経済学,労働政策の政策評価
日本の労働市場の構造とその変化の検証,そして労働者や企業の行動に働きかける労働政策の効果の検証に関心を持ち,データに基づく実証分析を行ってきました。具体的なテーマは,若年者の労働参加,就業者の転職行動や所得保障政策の評価などです。日本を取り巻く社会経済的な環境が変化する中,労働者の技能(スキル)の形成や所得分配がどのように変化し,どのような政策が求められるかについて,さらに研究を進めたいと考えています。
講義・ゼミの内容
担当経験のある科目
「労働経済学」(学部講義)
労働経済学は,労働市場の機能の分析を通じて雇用や賃金に関する経済事象を探求する応用経済学の一分野です。この講義では,労働者や企業の行動,政府の役割について主にミクロ経済理論を用いて学習し,労働市場や労働政策に関する経済学的な考え方を身につけることを目標とします。
「労働経済学」(大学院講義)
本講義では,労働市場の様々なトピックに関する理論的,実証的アプローチについて,具体的な研究論文も題材としながら学習します。労働市場の分析および゙雇用政策の定量的評価に必要とされる知識を習得し,この分野におけるオリジナルな研究のための基礎力をつけることを目標とします。
学部講義
労働市場や雇用政策に関するテーマについて,経済学的なアプローチを学びます。各自が選んだ問題や課題について経済学的に分析し,学士論文を作成することを目標とします。3年次の前半は,労働経済学に関する基本的文献の輪読と,エクセルや計量ソフトを用いた実証分析の演習を行います。後半は,各種の対抗ゼミに参加し,論文作成と討論の方法を実践的に習得します。対抗ゼミ終了後は,それぞれに関心を持ったテーマについて文献サーベイを始め,4年次に学士論文を作成します。
大学院講義
大学院ゼミでは,企業内外における労働市場のメカニズムとその政策について,労働経済学をベースとした研究を行い,修士論文あるいは博士論文を作成することを目的とします。博士課程前期課程では,1年次の間は労働経済学の雑誌論文を輪読し,各自の研究計画を立てます。2年次には研究報告を行い,修士論文を執筆します。博士課程後期課程については,学会報告や投稿論文の作成に向けた研究報告が中心となります。
メッセージ
労働問題とは人間の問題であり,「人間研究の学」としての経済学が果たす役割は大きいです。同時に,現実的な処方箋を考える際には,法学や政治学,経営学,社会学,心理学といった関連する他分野の知見に学ぶ姿勢が必要です。
お問合せ
yugami(at)econ.kobe-u.ac.jp
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