特別プログラムと特別コース

神戸大学経済学部では、グローバル化・複雑化する世界の状況に対応する人材を育成するために、体系的な経済学を学ぶカリキュラムに加えて、神戸大学の他の学部や海外の諸大学と連携して様々な専門性・学際性・国際性を伸ばす特別プログラムやコースを設けています。

5年一貫経済学国際教育プログラム

International Five-year Economics Education Program at Kobe(IFEEK)

IFEEKは神戸大学と海外協定大学での研鑽を通じて、英語で経済学を使いこなす力を身につけるための特別教育プログラムです。このプログラムでは専門性としての経済学の知識、そして専門性を生かすための国際性を重視し、日本語と英語の両方を用いた教育を行います。

本プログラムは20名程度を1年生後期に選抜します。選抜された学生は、2年生から特別演習や指定された英語による専門科目を履修するとともに、学内の英語習得プログラム、海外短期語学研修などに参加して英語力の向上を目指します。海外協定校への交換留学は3年生後期からの半年間が一般的ですが、留学の時期や期間は柔軟に設定できます。1年間留学するケースや4年生で留学するケースもあります。留学中は所属するゼミの指導教員による遠隔指導などを受け、卒業論文の作成を進めます。IFEEKは様々な進路を選択できる自由度の高いプログラムで、学部卒業後に大学院に進学するケースのほか、学部を4年で卒業し就職するケースもあります。

このプログラムで最も魅力的なのは、5年間で早期卒業・早期修了を目指すケースです。まず3年後期に交換留学(半年もしくは1年間)で単位を取得します。4年前期に帰国後、卒業論文を完成させて早期卒業し、推薦入試を経て大学院に秋入学します。大学院では留学先で得た知見をもとに研究を進め、1年半後に修士論文を提出し、博士課程前期課程を修了します。卒業論文から留学を経て修士論文まで一貫した指導を受けることにより、5年間で世界標準に到達することを目標にしています。

IFEEKの標準的なスケジュール
(最短5年で修了する場合)

修了証を授与する特別プログラム

法経連携専門教育プログラム

知的財産や規制改革など経済的・法的側面が複合する課題に対する総合的・複眼的な解決能力の開発を目指すために、社会システムイノベーションセンターの進める学際的教育として、経済学部と法学部が共同で運営するプログラムです。両学部教員が両学部生を対象に組織的に教育すること、法経連携演習など少人数の演習科目が多いこと、そして何よりも、経済学と法学をともに学ぶことが特徴です。1年生の後期から履修を始め、2年生からプログラム登録学生向けの科目を履修します。修了研究論文を書き、所定の単位を取得すると法経連携専門教育プログラム修了証書が授与されます。

数理・データサイエンス標準カリキュラムコース

現在のような情報化社会においては、データに振り回されることなくデータを正しく客観的に理解することがとても重要です。神戸大学では、数理・データサイエンスに関する教育研究を推進するために、2017年に数理・データサイエンスセンターを設置しました。経済学部の学生は、同センターが中心となって運営される数理・データサイエンス標準カリキュラムコースに参加することができます。また、所定の単位を修得すれば「修了認定証」が授与されます。

持続可能な開発のための教育コース

Education for Sustainable Development(ESD)

神戸大学では、2008年度から発達科学部*1・経済学部・経済学部が共同でESDサブコースを立ち上げ、その後拡大し、2017年度から全学化されています。経済学部は立ち上げに参加した3学部の一つとして、現実の課題を事例として、学生が自治体や企業・NPOなど地域の様々なフィールドに出て現場の人々とともに主体的に課題解決に向かうことの重要性を学ぶ演習科目、様々な分野の最先端で活躍する人から実際の課題解決の事例と主体的な取り組みを学ぶ講義などを提供しています。目的は、環境・人権・福祉・国際理解・健康等の「持続可能な社会づくりに関する諸問題」に対して、積極的に取り組んでいくことができるような人材を養成することです。