WOLF David准教授が「環境経済・政策学会 2023年度奨励賞」を受賞しました
2023/12/22
本研究科のWOLF David准教授(専攻:環境経済学・環境政策)が、「環境経済・政策学会 2023年度奨励賞」を受賞しました。
この賞は、環境経済・政策分野の奨励に値する論文あるいは著書を執筆した、原則として40歳以下の者に授与する賞です。
本論文は、ヘドニックアプローチを用いて、上流でのダム建設の洪水リスク削減の便益を分析したものです。
洪水や浸水リスクの評価に関する先行研究は多くあり、これらはハザードマップを用いたり、沿岸での防災対策の効果を測るものですが、防災効果が表れる地点の数キロ上流に建設されるダムがもたらす便益を対象とする研究事例がなく、本論文が最初の研究です。
ダムは上流に位置するため、下流の住民はその便益を認知しない可能性がありますが、徹底的な頑健性の検定を行うことで住民が便益を認知していることを明らかにしており、非常にレベルの高い分析を行った優れた論文です。