2.7.1 自己評価報告書
2.7.2 評価結果
1 沿革
過去10年にわたって経済学研究科・経済学部は一連の自己評価をし外部評価を受けてきた。それらは,次の一連の報告書にまとめられる。
| Report1 |
: |
1994年 |
「経済学のフロンティアをめざして,第2部」 |
| : |
1995年 |
「経済学のフロンティアをめざして,第1部」 |
| Report2 |
: |
1998年 |
「教育研究活動報告書1994-1998年
―大学院重点化と研究教育の高度化に向けて―」 |
| Report3 |
: |
2000年 |
「神戸大学経済学研究科・経済学部 外部評価報告書」 |
| Report4 |
: |
2001年 |
「教育研究活動報告書1998-2000年
―大学院のさらなる充実と教育研究の高度化―」 |
そして,2003年度(平成15年度)には第三者評価の試行として、大学評価・学位授与機構による教育面での評価を受けた。それは、以下の報告書にまとめられている。
| Report5 |
: |
平成16年3月大学評価・学位授与機構「「経済学系」教育評価報告書
(平成14年度着手分野別評価)」神戸大学経済学部 |
| Report6 |
: |
平成16年3月大学評価・学位授与機構「「経済学系」教育評価報告書
(平成14年度着手分野別評価)」神戸大学大学院経済学研究科 |
2007年度(平成19年度)には、第2回の外部評価委員会を開催し、2000年の外部評価(Report3)以降の研究・教育面での取り組みを中心に評価を受けた。
Report7 : 2008年
「神戸大学大学院経済学研究科 外部評価報告書」
2 概観
まず,時間の順に従って,各報告書の結果を概観しておきたい。制度の変更点については,カタカナ文字で連続的に示す。評価の際に,問題であると指摘されているものについては,P1, P2, … と番号を付し,良好であると指摘されているものには G1,G2, … のように表現する。問題であると指摘されたものに,いかに対応してきたかを,R1, R2, …のように対応する P に応じる番号を付して表す。
2.1 自己評価1994, 1995年
「大学設置基準の」大綱化を受けて,研究・教育の改革のため,教育研究体制の点検と見直し,そして改善と改革のために,現状を認識し改革の方向を見誤らないために,1994年に自己点検評価を行う意思決定がなされた。
1994年,1995年「経済学のフロンティアをめざして 第1部,第2部」は,
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(ア) |
平成5年(1993年)に教養部が廃止され,4年間を一貫して経済学部が学生を教育することになった。 |
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(イ) |
小講座制から大講座制への移行をした。 |
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(ウ) |
夜間学部(第二課程)の廃止と昼夜開講制への移行があった。 |
| |
(エ) |
そのためのカリキュラムの整備,少人数教育の充実がなされた。 |
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(オ) |
昼間主コースの3年次編入学が導入された。 |
といった大変な激動期に,編まれた。
1994年に「経済学のフロンティアをめざして,第2部」が発表された。この時点での経済学部に所属する教官の略歴,研究課題,研究業績,学会活動,国際交流,および教育活動が公開されたのである。
その後,1995年の1月に阪神大震災にみまわれ,第1部の出版は大幅に遅れた。震災前に準備されていた原稿を全面的に書き改め,1995年の12月に印刷公表されたものが第1部「総集編」である。
平成6年には,大講座制への移行とともに,第二課程の廃止と昼夜開講制への移行が始まる。それに伴い,夜間主コースの学生が昼間の科目を履修することを含む制度改革がなされた。
また,TA制度が平成5年から,3年次編入学,特別講義(民間研究機関あるいは企業による講義)が平成6年から始まっていることは注目に値する。
この報告書での将来の課題として,
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(P1) |
大学院生の研究室が不足していること。 |
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(P2) (1) (2) |
留学生へのチューターの必要性,TAの充実が必要であること。 |
が指摘されている。これらの指摘に対して,現時点では,
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(R1) |
平成16年度にフロンティア館が完成し,大学院生の研究室の不足は解消された。 |
| |
(R2) (1) |
大学院の留学生には本科生によるチューター制度があり,TA,RA制度も98年度に導入されていた。 |
というような対策がとられている。
2.2 自己評価1998年
1998年「教育研究活動報告書1994-1998 ―大学院重点化と研究教育の高度化に向けて―」では,1994,95年以降の改革や教育研究の成果を的確に評価し,改革の方向を見極めるために,(1)学部全体の活動報告,(2)個別教官の教育研究活動を報告書の形で公表した。 この時期には,大きな制度変更が継続してなされている。 まず,経済学研究科・経済学部において,
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(カ) |
アドヴァンストコースの設置, |
| |
(キ) |
学部・大学院共通授業科目の新設, |
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(ク) |
前期課程修士専修コースの新設, |
| |
(ケ) |
前期課程における推薦入学制度の導入, |
| |
(コ) |
課程博士取得の指導体制の整備, |
| |
(サ) |
優秀卒業論文賞の設置, |
がなされた。さらに,教員組織において,必ずしも神戸大学出身者に偏らない教員の採用が進み,任期付き教員の採用も始まっている。
| |
(R2) (2) |
: |
大学院生対象にTA,RAによる教育補助が始まっている。 |
この時期において,経済学部の課題であると意識されていたのは,
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(P3) (1) (2) |
大学院重点化の実現, |
| |
(P4) (1) (2) |
学生が講義内容を理解し,主体的に参加できるための教授方法のいっそうの改善, |
| |
(P5) (1) (2) |
評価を改善に結びつけるフィードバックシステムの必要性, |
であった。これらの指摘には,その後,
| |
(R3) (1) |
平成12年に重点化が認められた。 |
| |
(R4) (1) |
平成13年に授業アンケートの導入が図られた。 |
| |
(R5) (1) |
平成16年末に17年度へのシラバスに授業の改善点を明記することに決した。 |
のような対策がとられてきた。
2.3 外部評価2000年
2000年には初めての外部評価を受けた。外部評価をお願いした諸先生は,貝塚啓明教授(中央大学法学部,当時,以下同じ),大山道広教授(慶応大学経済学部),猪木武徳教授(大阪大学大学院経済学研究科),鴇田忠彦教授(一橋大学大学院経済学研究科),田中勝人教授(一橋大学大学院経済学研究科),奥野信宏教授(名古屋大学経済学部),竹内常善教授(名古屋大学経済学部)である。
2.3.1 総括的・個別的評価
外部評価委員の神戸大学経済学研究科・経済学部への総括的,個別的評価を,原文のままに再掲すると以下のようであった。評価できる部分は
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(G1) |
神戸大学は純粋理論・公共経済学において高い研究・教育水準を維持し,国際経済の分野では多様な人材を有し,バランスの良い「計量・情報経済」を持っている。 |
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(G2) |
アドヴァンストコースはユニークで有意義な試みである。 |
| |
(G3) |
課程博士のための学力試験はその効果が期待される。 |
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(G4) |
「経済学部教官選考基準内規に関する申し合わせ」は重要な実験である。これだけ厳しいインセンティブ制度は日本でまだ広く普及しているとは言えない。 |
| |
(G5) |
「計量・情報経済」では,研究活動が非常に活発である。 |
| |
(G6) |
『国民経済雑誌別冊 経済学・経営学学習のために』を高く評価する。 |
であった。また,課題とされるところは,
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(P6) |
多少の強化を必要とする分野は「経済発展論」や「金融論」である。 |
| |
(P7) |
教員数や研究スペースの確保,外国人や実業人の採用を増やすこと。 |
| |
(P8) (1) (2) |
情報処理教育の充実が急務である。 |
| |
(P9) |
インターネットのホームページを利用して pdfファイルを利用可能にすることが望まれる。 |
ということであった。上で挙げられた諸点には,
| |
(R6) |
従来は,経済経営研究所の金融の専門家が研究科に所属していることにより対応していたが,さらに,金融の専門家の任期付き教員を採用することによって対応した。 |
| |
(R7) |
平成16年度にフロンティア館が完成して研究スペースは改善された。 |
| |
(R8) (1) |
平成10年度に学部と大学院に科目「情報処理」を導入した。 |
| |
(R9) |
pdfファイルによる講義資料の配布(ダウンロード)数は着実に増加し(学部,大学院),平成16年後期の時点において,36科目にのぼる。 |
という改善がなされている。
2.3.2 アンケート調査
外部評価と時期を同じくして,卒業生と高等学校の進路指導担当者に対してアンケートを実施した。
卒業生アンケートのまとめ
評価できる諸点あるいは特徴:
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(G7) |
経済学部を選択したことには満足である。 |
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(G8) |
社会の基本構造や仕組みについて理解が得られたことがよい。 |
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(G9) |
少人数ゼミナール教育がよい。 |
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○
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実務的でない傾向がある。 |
| |
○
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関東地域での認知度が低いのは残念である。 |
| |
社会人大学院への希望には,
|
| |
○
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社会人大学院で,機会があれば学んでみたい。 |
| |
○
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社会人大学院で学んでみたい分野は国際経済,国際金融,経済理論,統計・計量である。 |
| |
が得られた。
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高等学校進路指導担当者アンケート
次の諸点が特徴的であった。
| |
○
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高等学校の先生方は大学の個別情報を必要としているが,神戸大学は進学の難関校の一つであって,進学指導にはそれほど必要としていない。 |
| |
○
|
神戸大学経済学部に学生を送った先生方は,学生が良い選択をしたと評価している。 |
| |
○
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神戸大学経済学部に進学した学生は, |
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|
(i) |
高い学力を持ち, |
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|
(ii) |
決断が早く, |
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|
(iii) |
文化系であるが理数系の傾向がある, |
| |
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である。 |
| |
○
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神戸大学経済学部の情報源は,受験雑誌が第一で,大学案内が第二である。 |
2.4 自己評価2001年
2001年「教育研究活動報告書1998-2000年 ―大学院のさらなる充実と教育研究の高度化―」では,1998-2000年の3年間の,(1)研究科および学部の全体的活動報告,(2)個別教官の教育研究活動,を公表した。
この時期には,以下の制度変更がなされた。
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(シ) |
大学院社会人コースが設置された。 |
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(ス)(R3) (2) |
大学院経済学研究科に重点的整備がなされた。 |
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(セ) |
2専攻10大講座(うち2講座は協力講座)に再構成される。 |
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(ソ) |
修士論文の公開セミナーを導入した。 |
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(タ) |
大人数講義の解消のため,履修科目登録の上限(キャップ制)を導入した。 |
| |
(チ)(R4) (2) |
授業アンケートを導入した。 |
| |
(ツ)(R8) (2) |
学部,大学院に「情報処理」を導入した。 |
2.5 大学評価・学位授与機構による教育評価2004年3月
評価の対象となるものは次の6項目である。
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(1) |
教育の実施体制 |
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(2) |
教育内容面での取り組み |
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(3) |
教育方法及び成績評価面での取り組み |
| |
(4) |
教育の達成状況 |
| |
(5) |
学習に対する支援 |
| |
(6) |
教育の質の向上及び改善のためのシステム |
評価のランクは次のようである。
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A |
: |
目的及び目標の達成に十分に貢献している。 |
| |
B |
: |
目的及び目標の達成におおむね貢献している。 |
| |
C |
: |
目的及び目標の達成に相応に貢献している。 |
| |
D |
: |
目的及び目標の達成にある程度貢献している。 |
| |
E |
: |
目的及び目標の達成にほとんど貢献していない。 |